育児に関心のある父親は多い?それでも育児が出来ない理由は何?

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イクメンという言葉が浸透しているように、育児に関心のある男性は少し前より大分多くなりました。

 

しかし、それでも父親として育児が出来ない人は未だに沢山居るのが現状です。なぜ育児に関心があるにも関わらず、育児が出来ない人が多いのか?理由は色々あると思いますが、その中でも仕事が大前提としてあるでしょう。

 

仕事をしながらでも育児をしている男性は居ますが、仕事の業種や職場環境、仕事の時間等によっては育児しづらい状況に陥る可能性もあるでしょう。

 

では具体的に育児に関心がありながらも育児が出来ない父親はどういった人が多いのでしょうか?出来ない理由はどういったものが多いのでしょうか?

育児休暇を取りづらい職場環境

これが最も多いのではないでしょうか?日本の社会は昔から「男は仕事、女は家庭」という言葉があるように、父親は外で仕事をして母親は家庭を守るというのが当たり前の社会でした。特に今の50~60歳代の管理職の立場の人たちはその社会の真っ只中を生きてきた人達です。

 

そういう上司たちは家事や育児は一切せずに仕事だけをしてきた人達ばかりです。今の若い世代の人達は自分の父親を思い出してみれば分かると思います。アナタが子供の時に父親は台所で晩ご飯を作っていましたか?休みの日は洗濯したり掃除機をあてたりしていましたか?

 

恐らく殆どの方の父親はこういった事を全て母親に任せていたでしょう。こういった人たちに子供が産まれたからといって育児休暇を申請することはとても難しいと思います。

育児休暇の制度が会社で整備されていない

そもそも会社に育児休暇という概念が無い場合も多いのではないでしょうか?少人数で運営している会社など、1人抜けると仕事が回らないような会社なら育児休業という概念は無いといえます。

 

また、育児休暇を取れず、定時で帰社する事さえ難しい会社も沢山あるでしょう。やはり、どの会社に関しても共通して言える事は「経営者や管理職の人達が育児に対して無関心」ということではないでしょうか?

 

近年では育児休暇を積極的に採用する事で企業のイメージアップを図る会社も増えてきていますが、それは日本を代表する大企業が殆どです。会社単位で考えれば日本の90%以上の会社は育児休暇という制度自体が無いものと考えられているのではないでしょうか?

 

2015年の男性の育児休暇取得率が2.65%という数字が全てを物語っています。
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残業が多くて育児に参加する時間が無い

朝会社に行き、帰ってくるのは終電間近、こんな生活を送っている男性も多いでしょう。朝から深夜まで働いて家に帰って育児というのは精神的にも体力的にも不可能でしょう。

 

最近では残業に対して行政の目が厳しくなってきているので毎日毎日残業で帰りが深夜という会社は少なくなっていますが、それらも基本的には誰もが知っている大企業ばかりで、中小企業は時間外の残業やサービス残業などが当たり前のように行われ、結果として早く帰って育児をしたい父親から時間と体力を奪ってしまうでしょう。

 

育児をするには気持ちも体力的にも余裕が無いと難しいです。このような状況では父親は育児をしたくても逆に疲れた心と体では育児がストレスになり嫌になってしまう可能性があります。

職場でパワハラを受けてしまうことも

育児休暇を取得したい、というような事を口に出したり、思わせたりすることで会社から嫌がらせを受ける事もあります。

 

昇進の話が無くなったり、逆に降格させられたり、または希望もしていないのに単身赴任や左遷されるという会社も中にはあるようです。

 

つまり会社の中には育児休暇という概念が無く、あったとしても取得しづらい雰囲気があるからこういった嫌がらせが社内で起きてしまうのだと思います。

父親が安心して育児が出来るようになるには?

これは社会が大きく変化するか法整備するかの2つしかありません。

 

今の子育てをしている人達が管理職の立場になればいまよりずっと育児しやすい社会になるでしょう。しかし、そうなるまでには最低でもあと20年は必要になります。日本は男性が世界一育児をしない先進国として有名です。

 

その理由の1つが男性が育児をしないのではなく、育児をさせないようになってしまっている社会ではないでしょうか?世界一男性が育児をしない先進国から自然と脱却するまで20年必要と考えると非常に気が遠くなります。

 

今すぐそのレッテルを脱却するには法律で育児休暇を義務付けるしかないでしょう。法律さえ出来てしまえば企業としては育児休暇を認めざるをえなくなります。しかし、日本の政治家も年配の方が多く、法律自体が施行されるのにも、また時間が必要でしょう。

まとめ

育児に参加したくても出来ない男性を育児をしない男性だと決めつける事は出来ません。

 

やりたくても出来ない環境に身を置いている人を責める事は出来ないでしょう。ワークライフバランスという言葉があるように、仕事と生活のバランスが取れてこそ、初めて男性が胸を張って育児が出来る社会になります。

 

仕事が大事なのか、家庭が大事なのか、優先順位は人それぞれです。家族との時間を沢山取りたくて転職する人も居ます。家族を養うために家庭を犠牲にして働く人も居ます。大事なことは父親がどんな環境で仕事をしていても、妻の理解があれば問題ないという事です。

 

仕事に対して妻の理解が得られないのであれば家庭と会社の板ばさみになってしまい、男性は精神的に参ってしまうことでしょう。

 

育児に参加したいという気持ちはとても大切です。仕事を頑張って家族を支えたいという気持ちも大切です。価値観は人それぞれ、家庭によって様々です。

 

育児に関心があっても出来ない理由は沢山ありますが、解決策は現状少ないです。その中で夫婦の時間をしっかり作ることが妥協策にしかならないことが残念でなりません。男性が積極的に育児に参加できる社会になることを願うばかりです。
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